パソコン購入の助成金は最大10万円?IT導入補助金の内容や他制度を解説

パソコン購入の助成金は最大10万円?IT導入補助金の内容や他制度を解説

「自社にパソコンを導入したいが、利用できる助成金制度があれば知りたい」「パソコンを助成金で購入できるのは10万円までと聞いたけど、本当なの?」といったように、パソコン導入にかかわる助成金制度について疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。

今回は、パソコン導入時に利用できる助成金や助成金を利用してパソコンを購入するための手順、そのほかに活用できる支援制度などを詳しく解説します。

パソコン導入の費用負担を少しでも減らしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

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森田洋生
1980年東京生まれ鹿児島在住

MBAの知識を活用して、
補助金や助成金の事業計画書作成事業を経営

顧客の事業を綿密に調査を行い、
計画書に一つ一つ魂を込めて
作成を行っている。

融資周り事情にも精通し、
国の認定支援機関に登録されている。

JAPANMENSA会員所属
趣味:料理つくり・ゲーム・SUP

目次

2024年、パソコン購入時に利用できるIT導入補助金とは?

IT導入補助金とは、事業の発展や業務効率化に取り組むために、ITツールを導入する中小企業や小規模事業者が利用できる制度です。

この補助金を受けるには、いくつかの条件があります。

  • 導入可能なツールはIT導入補助金事務局に登録されているものに限られる
  • 補助金を申請する際には、「IT導入支援事業者」との連携が必要

IT導入補助金は、以下に該当する事業者が対象となります。

対象事業者業種条件
小規模事業者商業・サービス業従業員が5人以下
サービス業(宿泊業・娯楽業)従業員が20人以下
製造業・その他従業員20人以下
中小企業製造業資本3億円以下もしくは従業員300人以下
卸売業資本1億円以下もしくは従業員100人以下
サービス業資本5,000万円以下もしくは従業員100人以下
小売業資本5,000万円以下もしくは従業員50人以下
ソフトウェア業資本3億円以下もしくは従業員300人以下
旅館業資本5,000万円以下もしくは従業員200人以下
その他の業種資本3億円以下もしくは従業員300人

補助額・補助率については以下の通りです。

申請枠補助額補助率
通常枠5万〜150万円未満1/2以内
インボイス枠(インボイス対応類型)10万〜350万円以下1/2〜4/5以内
インボイス枠(電子取引類型)(下限なし)〜350万円以下1/2〜2/3以内
セキュリティ対策推進枠5万〜100万円以下1/2以内
複数社連携IT導入枠補助対象経費によって異なる(3,000万円以下)1/2〜4/5以内

IT導入補助金の補助上限金額は10万円

IT導入補助金の最大補助額は450万円となっていますが、パソコン購入の際に受給できる上限額は10万円です。

ハードウェア購入費用として、パソコンのほかにタブレットやプリンター、スキャナー、複合機なども補助対象に含まれます。

なお、パソコンを導入する場合の補助率は1/2となっており、購入費用の半分の額が補助されます。

IT導入補助金の補助対象となるのは誰?

IT導入補助金を利用するためには、以下の要件を満たす事業者である必要があります。

  • 日本国内の中小企業や個人事業主、農林漁業者、NPO法人であること
  • 自社の資本金や従業員数などの会社規模が補助対象者であること(前述の対象事業者に関する表を参照)

IT導入補助金を利用してパソコンを購入するための手順

ここからは、IT導入補助金を利用してパソコンを購入するための手順について解説します。

  1. パソコンとITツールを選ぶ
  2. 「gBizID(ジービズID)」を取得する
  3. 交付申請書を作成し、提出する
  4. パソコンの購入やITツールの契約を進める
  5. 事業実績を報告する

上記それぞれのステップについて、詳しく確認していきましょう。

パソコンとITツールを選ぶ

IT導入補助金を利用してパソコンを購入するためには、パソコンだけでなく、同時にITツールも必要です。補助金を受けるためには、IT導入支援事業者と協力し、登録されたITツールを選定しましょう。

選定時には、パソコンやITツールの用途や必要な機能を明確にし、予算に合わせて検討することが欠かせません。補助金の対象となるITツールを選ぶことで、効果的なIT導入を実現できます。

「gBizID(ジービズID)」を取得する

IT導入補助金の申請には「gBizID(ジービズID)」という行政サービスシステムのプライムアカウントが必要です。このアカウントの取得には通常2週間程度の時間がかかるため、申請期限に間に合わせるためには、計画的にアカウントの取得を行う必要があります。

申請を検討している場合は、早めに取得手続きを進め、余裕を持った対応を心掛けましょう。

交付申請書を作成し、提出する

次に、交付申請のための資料を作成しましょう。交付申請には、IT導入支援事業者が作成した「事業計画」が必要になるため、事前にその支援事業者に依頼することが求められます。

交付申請の提出は、補助金用のポータルサイトである「申請マイページ」を通じて行います。申請後の審査結果も、同じマイページで確認できるので、定期的にチェックすることが大切です。

パソコンの購入やITツールの契約を進める

ITツールの契約や導入、そして代金支払いの手続きを進めます。IT導入補助金の交付決定通知を受け取ったら、パソコンやITツールの購入手続きを進めましょう。

必要に応じてベンダーや販売業者との契約を締結し、手続きを開始します。これらの契約や支払いに関する証拠は報告対象となるため、正確に記録しておくことが欠かせません。

事業実績を報告する

事業実績を報告する段階では、前段階で行った業務や支払い証拠をまとめ、報告書を作成し事務局に提出します。

この報告書は「申請マイページ」から行い、一部はIT導入支援事業者が記入する項目もあるためで、協力を仰いで報告の手続きを進めましょう。

事業実績報告の審査が問題なく完了すると、最終的な補助金の交付手続きが行われます。

注意:交付後3年間は事業実施効果の報告が必要

交付後の3年間は、IT導入補助金に関する事業実施効果の報告が必要になります。これは、導入したITツールの結果や効果を事務局が確認するためのものです。

この報告を怠ると、申請時の事業計画と実際の成果が乖離している場合、補助金の返還を求められる可能性があります。そのため、定期的な報告を怠らず、計画通りの成果を達成できるよう努めることが欠かせません。

事業者が補助金を利用するメリット・デメリット

ここでは、事業主が補助金を利用するメリットやデメリットについて解説します。

メリット

事業者が補助金を利用する主なメリットとして挙げられるのは、以下4つの項目です。

  • 返済不要の資金が受け取れる
  • 事業価値が高まる
  • 事業計画を客観的に評価できる
  • 社内の労働環境を整えられる

それぞれの項目について確認しましょう。

返済不要の資金が受け取れる

補助金を利用する最大のメリットは、受け取った資金を返済する必要がないことです。通常のローンや融資と異なり、補助金は返済が不要です。これにより、事業者は新たな資金を必要とする際に、返済負担を抱えることなく資金を調達できます。

返済がないため、事業計画のリスクを最小限に抑えながら、新しいプロジェクトや取り組みを始められるでしょう。また、返済の必要がないことは、資金の運用により自由度が高まり、事業の成長や拡大に向けた投資をより積極的に行えるといった特長もあります。

事業価値が高まる

補助金を利用することで、事業の価値が向上しやすくなります。補助金は、事業の成長や発展を支援するために提供される資金であり、これを活用することで事業の競争力や持続可能性を高めやすくなります。

例えば、補助金を利用して新たな技術や設備を導入したり、人材の育成や研究開発活動を行ったりすることで、事業の生産性や効率性が向上し、市場での地位を強化できるでしょう。

また、補助金を受け取ることそのものが、事業の信頼性や信用力を高める要因となるため、投資家や取引先からの評価が高まりやすくなることは大きなメリットです。。これにより、新規顧客の獲得や既存顧客の維持、さらなる事業拡大につながることが期待できます。

事業計画を客観的に評価できる

補助金の利用により、事業計画を客観的に評価する機会が得られることもメリットの一つです。

補助金の申請プロセスでは、事業計画の具体性や実現可能性が審査されます。この審査によって、事業の目標や戦略が明確化され、計画の妥当性やリスクが検証されます。

また、補助金の申請には、具体的な目標達成のための計画や実績を示す必要があるため、事業者は自らのビジネスモデルや戦略を客観的に見直し、改善する機会を得られるでしょう。

さらに、補助金の受給を目指すことで、事業者は経営の透明性や財務管理の重要性を再認識し、より効果的な経営手法を身につけられる点も魅力です。このように、補助金の利用は事業計画の評価や改善に役立ち、事業の持続的な成長に貢献するでしょう。

社内の労働環境を整えられる

補助金の活用により、社内の労働環境を改善することが可能です。補助金を利用して設備や設備を更新し、労働環境を整えることで、従業員の働きやすさや生産性が向上しやすくなるといったメリットがあります。

例えば、オフィスの改装や新しい作業設備の導入に補助金を活用することで、従業員の作業効率や快適性が向上し、生産性が向上します。また、補助金を用いて新たな労働時間管理システムや健康促進プログラムを導入することで、従業員の健康管理やワークライフバランスの充実につなげられるでしょう。

さらに、補助金を使って研修や教育プログラムを実施することで、従業員のスキル向上やキャリアの発展を支援し、モチベーションの向上にもつながります。これらの取り組みは、従業員の満足度や労働生産性を向上させるだけでなく、企業の持続的な成長と競争力の強化にも貢献します。

デメリット

反対に、事業者が補助金を利用する際にはデメリットもあることを押さえておきましょう。

  • 必要な情報を集めにくい
  • 必ずしも受給できるとは限らない
  • 受け取った補助金は課税対象となる
  • 補助金を受給できるのは事業終了後

上記の4項目について、それぞれ解説します。

必要な情報を集めにくい

補助金の申請には、必要な情報を集めることが困難な場合があります。メディア等で補助金の情報が大々的に公開されることは少ないため、補助金プログラムや申請手続きに関する情報が分散しており、それらを収集するには多くの時間と労力が必要です。

また、補助金の条件や対象となる事業に関する情報が複雑であり、必要な情報を見つけることが難しい場合もあります。さらに、申請に必要な書類や情報が不明確な場合や、変更された場合には、申請プロセスが遅れる可能性があります。

これにより、事業者は申請期限に間に合わない可能性が高まり、補助金を受けるためのチャンスを逃してしまうことも珍しくありません。このようなデメリットの解決策としては、十分な情報収集と計画的な行動が求められるでしょう。

必ずしも受給できるとは限らない

補助金の申請が成功しても、受給が保証されるわけではないため注意が必要です。

競争率の高いプログラムでは、多くの事業者が補助金を求めて競合します。また、申請プロセスは厳格であり、条件を満たさない場合や書類の不備がある場合には、受給が拒否される可能性もあります。

さらに、予算不足や対象事業の数に制限がある場合もあり、これにより申請が採択されないケースがあることも覚えておきましょう。

補助金を受給できない場合、事業計画の再考や予算の再編成が必要になる可能性があります。このようなデメリットを回避するためには、申請前に十分な情報収集とプランニングを行い、申請書類の正確性と完全性を確保することに加え、万が一受給できなかった場合の計画も考えておく必要があります。

受け取った補助金は課税対象となる

補助金を受け取る際には、その受給額が所得税や法人税の課税対象となることがあります。その場合、別途税務申告の手続きが発生することも覚えておきましょう。

ただし、補助金が特定の支出や経費の補填として提供される場合は、課税の対象外となることもあります。補助金の課税に関する具体的なルールや税制は国や地域によって異なるため、事前に必要な情報を確認しておくほか、税理士などの専門家に相談することが欠かせません。

補助金を受け取った場合の税務処理を適切に行うことで、企業の経理における申告漏れやミスを減らし、安心して事業を継続していけるでしょう。

補助金を受給できるのは事業終了後

補助金を受け取るには、事業が完了してからでなければなりません。事業終了後に補助金を受け取るプロセスがあることで、補助金の利用範囲や支出に対する適格性が事実に基づいて確定します。

一般的に、補助金は事業の実施や成果の報告が完了してから支給されるため、受け取った補助金をそのまま経費に充てることはできない点に注意しましょう。

そのため、補助金はあくまで補助的な資金として捉え、事業の実施には自己資金が必要であることを押さえておく必要があります。必要に応じて融資なども検討し、事業開始のために必要なリソースを準備しておくことが欠かせません。

パソコン購入の際に利用できるその他の補助金・助成金制度

IT導入補助金のほか、パソコンを購入する際に利用できる補助金・助成金制度として、「テレワーク促進助成金」が挙げられます。

テレワーク促進助成金とは、テレワーク環境を導入する中小企業を対象に、通信機器の購入や就業規則の変更にかかった費用に対して一部を助成してもらえる制度です。

この制度は2つのコースに分かれており、それぞれ以下のように異なります。

  • 一般コース:都内事業所に所属する常時雇用労働者が在宅勤務・モバイル勤務を可能とするための環境整備にかかる費用を助成
  • 非正規社員拡充コース:都内事業所に所属する非正規社員が在宅勤務・モバイル勤務を可能とするための環境整備日かかる費用を助成

なお、申請できるのは上記のいずれかのコースに限定され、両コースを申請することはできないため注意しましょう。

助成を受けられる対象事業者は、以下の通りです。

  • 常時雇用する労働者が2人以上999人以下で、都内に本社又は事業所を置く中堅・中小企業等
  • 都が実施するテレワーク東京ルール実践企業宣言制度このリンクは別ウィンドウで開きますに登録し、「テレワーク推進リーダー設置」表示のある宣言書がウェブサイト上で発行されていること(実績報告時まで)

出典:テレワーク促進助成金(令和6年度)

この制度の助成限度額・助成率については、両コース共通で以下の通りです。

事業所の規模助成金の上限助成率
30人以上999人以下250万円2分の1
2人以上30人未満150万円3分の2

まとめ

今回は、パソコンを導入する際に活用できる助成金制度について紹介しました。本記事で取り上げたIT導入補助金では、パソコンの導入につき10万円まで補助を受けられます。

ただし、申請したからといってすぐに支援金を受け取れるわけではなく、厳しい審査を経て受給資格が与えられ、その後事業が終了してからの受け取りとなります。そのため、必要な経費はあらかじめ自社で準備しておく必要があることに注意しましょう。

本記事で紹介した制度の例を参考に、業務効率化や生産性向上に向けたパソコン導入にかかる経費負担を減らせるよう、申請や受給の準備を進めてみてください。

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