【2024年】東京都で使える補助金一覧!ジャンル別に制度内容を紹介

【2024年】東京都で使える補助金一覧!ジャンル別に制度内容を紹介

東京都では、事業者や個人が目的に合わせて補助金や助成金を使うことができます。とはいえ「実際にどの制度を利用すべきかわからない」「そもそもどのような制度があるのか知りたい」という方も多いのではないでしょうか。

今回は、東京都で使える補助金について、ジャンル別に制度内容を紹介します。

東京都内にお住まいの方や、東京都内での事業を計画している方は、ぜひ参考にしてください。

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この記事の監修者
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森田洋生
1980年東京生まれ鹿児島在住

MBAの知識を活用して、
補助金や助成金の事業計画書作成事業を経営

顧客の事業を綿密に調査を行い、
計画書に一つ一つ魂を込めて
作成を行っている。

融資周り事情にも精通し、
国の認定支援機関に登録されている。

JAPANMENSA会員所属
趣味:料理つくり・ゲーム・SUP

目次

東京都で個人事業主が使える補助金一覧

まずは、東京都で個人事業主が使える補助金制度を紹介します。

ものづくり補助金 

ものづくり補助金は全国で利用できる補助金制度で、革新的な商品やサービスを開発するほか、生産プロセスの改善における経費支援を受けられます。

この補助金は、以下に該当する中小企業や個人事業主が対象です。

対象事業者業種条件
小規模事業者商業・サービス業従業員が5人以下
サービス業(宿泊業・娯楽業)従業員が20人以下
製造業・その他従業員20人以下
中小企業製造業資本3億円以下もしくは従業員300人以下
卸売業資本1億円以下もしくは従業員100人以下
サービス業資本5,000万円以下もしくは従業員100人以下
小売業資本5,000万円以下もしくは従業員50人以下
ソフトウェア業資本3億円以下もしくは従業員300人以下
旅館業資本5,000万円以下もしくは従業員200人以下
その他の業種資本3億円以下もしくは従業員300人

補助額については100万円から4,000万円の間で決定し、補助率は1/2から2/3となっています。

申請枠補助額補助率
通常枠100万~1,250万円1/2(小規模事業者または再生事業者は2/3)
回復型賃上げ・雇用拡大枠100万~1,250万円2/3
デジタル枠100万~1,250万円2/3
グローバル市場開拓枠100万~3,000万円1/2(小規模事業者または再生事業者は3分の2)
グリーン枠100万~4,000万円2/3

IT導入補助金

IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者が業務効率化や事業拡大を目指す際に活用できる支援制度です。

補助金の申請には、いくつかの条件があり、まずは導入するツールがIT導入補助金事務局に登録されている必要があります。また、補助金を受けるには、専門の「IT導入支援事業者」と連携することも求められます。

この補助金の対象者は、以下に該当する中小企業や個人事業主です。

対象事業者業種条件
小規模事業者商業・サービス業従業員が5人以下
サービス業(宿泊業・娯楽業)従業員が20人以下
製造業・その他従業員20人以下
中小企業製造業資本3億円以下もしくは従業員300人以下
卸売業資本1億円以下もしくは従業員100人以下
サービス業資本5,000万円以下もしくは従業員100人以下
小売業資本5,000万円以下もしくは従業員50人以下
ソフトウェア業資本3億円以下もしくは従業員300人以下
旅館業資本5,000万円以下もしくは従業員200人以下
その他の業種資本3億円以下もしくは従業員300人

補助額・補助率については以下の通りです。

申請枠補助額補助率
通常枠5万〜150万円未満1/2以内
インボイス枠(インボイス対応類型)10万〜350万円以下1/2〜4/5以内
インボイス枠(電子取引類型)(下限なし)〜350万円以下1/2〜2/3以内
セキュリティ対策推進枠5万〜100万円以下1/2以内
複数社連携IT導入枠補助対象経費によって異なる(3,000万円以下)1/2〜4/5以内

中小企業 特別高圧電力・工業用LPガス価格高騰緊急対策事業

中小企業 特別高圧電力・工業用LPガス価格高騰緊急対策事業は、特別高圧電力や工業用のLPガスを使う事業者に対し、経費の一部を支援する東京都の制度です。

「特別高圧電力受電事業者・特高施設のテナント事業者」と「工業用LPガス使用事業者」によって支援対象が分かれています。それぞれにおける対象事業者や支援金額について確認しましょう。

特別高圧電力受電事業者・特高施設のテナント事業者

この制度の対象となるのは、以下の事業者です。

  • 都内の施設で特別高圧電力を直接受電する中小企業者等
  • 特別高圧電力を受電する都内の施設にテナントとして入居する中小企業者等

上記における中小事業者の定義として、以下の要件に該当する必要があります。

業種資本金及び従業員
製造業、情報通信業(一部はサービス業に該当)、建設業、運輸業、その他3億円以下又は300人以下
ゴム製品製造業(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く)3億円以下又は900人以下
卸売業1億円以下又は100人以下
サービス業5,000万円以下又は100人以下
小売業、飲食業5,000万円以下又は50人以下
旅館業5,000万円以下又は200人以下

出典:特別高圧電力受電事業者・特高施設のテナント事業者様へのご案内

支援金額については、以下の通りです。

事業者支援金額
都内の施設で特別高圧電力を直接受電する中小企業者等500万円/所
特別高圧電力を受電する都内の施設にテナントとして入居する中小企業者等10万円/所

工業用LPガス使用事業者

この制度の対象となるのは、「都内で工業用LPガスを使用して事業を行う中小企業者」です。

中小企業の定義については、上述した特別高圧電力受電事業者・特高施設のテナント事業者と同様です。

参考:工業用LPガス使用事業者様へのご案内

また、支援金額は一律で決められており、10万円/所となります。

DXリスキリング助成金

DXリスキリング助成金は、東京都内の中小企業や個人事業主がDX(デジタルトランスフォーメーション)に関する研修を実施する際に、費用の一部を支援してもらえる制度です。

この助成金は、以下に該当する事業者が対象となります。

業種分類資本金の額又は出資の総額常時使用する従業員数
小売業・飲食業5,000万円以下50人以下
サービス業100人以下
卸売業1億円以下
その他の業種3億円以下300人以下

出典:令和6年度 DX リスキリング助成金 募集要項

次の条件を満たす受講者を対象に、研修の受講料や教材代、付随する登録料・管理料、ヒアリング料(オーダーメイド研修のみ)が助成されます。なお、パソコンやインターネット使用料、食事代、交際費、消費税などは助成対象外となるため注意しましょう。

  • 申請企業等の従業員
  • 常時勤務する事業所の所在地が都内である者
  • 研修ごとに、総研修時間数の8割以上を受講した者

助成額については、1申請あたり100万円(令和6年度の場合)を限度額として、対象経費の3/4まで(上限 75,000 円/助成対象受講者1人1研修)となります。

事業内スキルアップ助成金

事業内スキルアップ助成金は、東京都内の中小企業や個人事業主が、従業員に対し短期間の研修を行った際に経費の一部を支援してもらえる制度です。

この助成金の対象事業者は、以下の通りです。

業種分類資本金の額又は出資の総額常時使用する従業員数
小売業・飲食業5,000万円以下50人以下
サービス業100人以下
卸売業1億円以下
その他の業種3億円以下300人以下

出典:令和6年度 事業内スキルアップ助成金 募集要項

助成対象となる研修の要件は全部で12項目あり、その一部を紹介します。

  • 申請企業等の従業員を対象として計画する研修であること
  • 集合研修(同時かつ双方向で行われるオンライン研修を含む。)であること
  • 受講者の職務に必要となる専門的な技能・知識の習得・向上又は専門的な資格の取得を目的とする研修であること
  • 専門的な技能・知識を有する指導員、講師により行われること
  • 通常の業務と区別できるOFF-JTであること

ただし、通信(添削方式)による研修を実施した場合や、職種を問わない社会人としての判断要素代共通知識を習得した場合、趣味・教養を身につけることを目的とした場合などは助成対象外となるため、詳しくは公式のページで確認しましょう。

助成額については、1申請あたり150万円(令和6年度の場合)を限度額として「助成対象受講者数×研修時間数×760 円」の計算式で決定します。なお、上限額に達するまでは何度でも申請できます。

東京都で住宅関連に使える補助金一覧

続いて、東京都で住宅関連に活用できる補助金制度を紹介します。

東京ゼロエミ住宅補助金

東京ゼロエミ住宅補助金は、東京都内におけるエネルギー消費量の約3割を占めている家庭の省エネルギー推進に関する補助金です。新築住宅の建築主(個人・事業者)、太陽光発電設備・蓄電池及びV2Hのリース事業者に対して、費用の一部が助成されます。

この補助金は、都内の新築住宅(戸建住宅・集合住宅等)で、なおかつ床面積の合計が 2,000平方メートル未満である場合が対象です。

対象住宅への助成金額について、以下にまとめました。各水準の詳細は、認証制度のページより確認できます。

水準1水準2水準3
戸建住宅30万円/戸50万円/戸210万円/戸
集合住宅20万円/戸40万円/戸170万円/戸

出典:環境局トップ>地球環境・エネルギー>家庭における対策>東京ゼロエミ住宅>助成制度

また、太陽光発電設備や蓄電池及びV2Hへの助成額については以下の通りです。

対象機器助成金額上限額
太陽光発電設備3.6kW以下オール電化住宅13万円/kW39万円
オール電化以外の住宅12万円/kW36万円
3.6kW超 50kW未満オール電化住宅11万円/kW(50kW以上は対象外)
オール電化以外の住宅10万円/kW
蓄電池機器費、材料費及び設置費の3/415万円/kW
V2H機器費等の1/250万円

熱と電気の有効利用促進事業

熱と電気の有効利用促進事業は、東京都の家庭部門における熱と電気の有効利用を目的に、太陽熱利用システムや地中熱利用システム及びエコキュート等の設置にかかる費用を助成する制度です。

なお、令和5年度の事前申し込みは令和6年の3月29日に受付終了しているため、利用を検討している方は令和6年度の情報を確認する必要があります。

当制度は「熱と電気の有効利用促進事業」と「太陽熱利用システム補助熱源機器更新及び地中熱利用システムヒートポンプ等更新事業」に分かれているため、それぞれについて対象事業者や助成額を紹介します。

熱と電気の有効利用促進事業

この制度は、以下の助成要件を満たす助成対象設備の所有者が対象です。

  • 令和5年4月1日から令和10年3月31日までの間に助成対象機器を設置すること(令和5年度の制度の場合)
  • 助成対象設備により供給される熱及び電気を助成対象住宅の住居の用に供する部分で利用すること
  • 対象設備について、都及び公社の他の同種の助成金を重複して受けていないこと
  • 助成対象者のうち、独立行政法人、地方独立行政法人並びに国及び地方公共団体の出資、出えん等の比率が50%を超える法人については、公社が求めた場合、住宅のエネルギー消費量削減に関する普及啓発を行い、当該普及啓発について報告すること

出典:熱と電気の有効利用促進事業 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業

上記の共通項目に加え、太陽光熱利用システム・地中熱利用システム・エコキュート等の対象設備別に要件が挙げられているため、詳しくは公式ページよりご確認ください。

助成額は対象設備によって異なり、それぞれ以下の通りです。

助成対象設備助成率上限額
太陽熱利用システム機器費、工事費の1/2(a) 1住戸当たり550,000円(b) 1㎡当たり100,000円に集熱器の面積(平方メートルを単位とし、小数点以下第3位を四捨五入する。)を乗じて得た額
a、bのうち、いずれか小さい額で決定
地中熱利用システム機器費、工事費の3/5地中熱利用システム1台当たり1,800,000円
※ただし、戸建への設置は1台が上限
エコキュート等機器費、工事費の1/322万円

太陽熱利用システム補助熱源機器更新及び地中熱利用システムヒートポンプ等更新事業

この制度は、以下の要件を満たす助成対象設備の所有者が対象です。

  • 令和10年3月31日までの間に助成対象設備を更新すること(令和5年度の制度の場合)
  • 助成対象設備により供給される熱及び電気を助成対象住宅の住居の用に供する部分で利用すること
  • 対象設備について、都及び公社の他の同種の助成金を重複して受けていないこと
  • 助成対象者のうち、独立行政法人、地方独立行政法人並びに国及び地方公共団体の出資、出えん等の比率が50%を超える法人については、公社が求めた場合、住宅のエネルギー消費量削減に関する普及啓発を行い、当該普及啓発について報告すること

これについても、上記の共通項目に加えて太陽光熱利用システム・地中熱利用システム対象設備別に要件が挙げられています。詳しくは公式ページよりご確認ください。

助成額については、以下の通りです。

助成対象設備助成率上限額
補助熱源のための機器機器費、工事費の1/21台当たり 100,000円
地中熱利用システムヒートポンプ等の機器機器費、工事費の1/21台当たり 275,000円

東京都で子供関連に使える補助金一覧

続いて、東京都で子供関連に利用できる補助金制度を紹介します。

018(ゼロイチハチ)サポート

018(ゼロイチハチ)サポートとは、東京都内に在住の0歳から18歳までの子供を対象とした支援制度です。

この制度を受給するのに所得制限はなく、以下に該当する子供であれば受給できます。

  • 0歳から18 歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある方
  • 令和5年度中に都内に住所を有する又は有していた方

なお、一時的に海外へ留学している場合や行政的な事情により都外へ居住することになった場合、修学・就労・療養のために都外へ居住し都内在住の父母と同一の生計である場合については、支給対象となります。

支給額については、月額5,000円(年間最大60,000円)です。

東京こどもすくすく住宅供給促進事業

東京こどもすくすく住宅供給促進事業では、東京こどもすくすく住宅認定制度の供給を都内で推進するために住宅整備費の一部に対する支援を受けられます。

東京こどもすくすく住宅認定制度とは、安全性や家事のしやすさを配慮した住宅で、かつ子育てしやすい環境づくりのために取り組んでいる優良住宅を、東京都が認定する制度を指します。

認定に必要な基準には、立地や住戸内、共用部分、子育て支援、市区町村からの意見反映、管理・運営の6要素があり、それぞれの基準を満たすことで認定される仕組みです。

この補助金を受けるためには、以下の要件を満たしている必要があります。

  • 「東京こどもすくすく住宅認定制度」の認定を10年以上継続
  • 新築の場合は、原則当該住宅の全戸数の1/5以上が認定を受ける

また、補助金額は区分ごとの対象事業費に補助率を掛けた額で決定します。詳しくは、以下の表をご覧ください。


区分
新築型改修型
賃貸分譲賃貸分譲
基本補助金の額補助対象事業費Aこどもすくすく住宅及び子育て交流促進施設の新築に係る費用こどもすくすく住宅の改修及び子育て交流促進施設の整備に係る費用
補助率Aの1/5以内Aの1/10以内Aの1/2以内Aの1/3以内
補助限度額アドバンストモデル200万円/戸100万円/戸200万円/戸100万円/戸
セレクトモデル100万円/戸50万円/戸100万円/戸50万円/戸
セーフティモデル50万円/戸25万円/戸50万円/戸25万円/戸
子育て交流促進施設1棟ごと500万円1棟ごと500万円

出典:東京こどもすくすく住宅供給促進事業

子育て世帯向け補助事業(「子供を守る」住宅確保促進事業)

子育て世帯向け補助事業は、マンションに住む方が子供の安全確保を目的とした工事を行う際に支援を受けられる東京都の制度です。

この制度の対象となるのは、以下の全てを満たす子育て世帯です。

  • 分譲集合住宅の区分所有者で、自身が居住していること(もしくは、賃貸集合住宅に居住していること)
  • 同居者に小学生以下の子供がいること

なお、既に着手している工事は対象外となり、同一世帯が交付申請できるのは1回限りであるため注意します。また、昭和56年5月31日以前に着手した建築物は、新耐震基準を満たしていることも必要です。

補助対象となる工事は計19種類と幅広く、その一部として以下のような工事が挙げられます。

  • 段差解消工事
  • 転倒てんとう防止等手すり設置(玄関、トイレ、洗面所、浴室)
  • 転落防止手すり等設置(バルコニーや窓等)
  • バルコニー内エアコン室外機等の設置場所へ高さ1,100㎜以上の柵の設置
  • バルコニーに面する窓へロック付や錠じょう付クレセント等の設置

出典:子育て世帯向け補助事業(「子供を守る」住宅確保促進事業)

この制度の補助額は、1戸あたり30万円を上限とし、補助対象経費の2/3と決められています。

まとめ

今回は、東京都で利用できる補助金について、計10個の制度を紹介しました。

事業や住宅、子ども関連など、さまざまな目的で利用できる補助金が提供されているため、ご自身の状況に適した制度を活用することがポイントです。記事で紹介した補助金制度を参考に、支援制度の利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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